『機関車トーマス(汽車のえほん)』とイギリス鉄道遺産、そのほかの話題です。
青春18きっぷで常磐線「最北限」を訪ねる旅
今夏の青春18きっぷ旅行の最後は、
ほかのブログで知り合った編集者Tさんといっしょに、
常磐線の「北限」を目指す旅にしました。

東日本大震災で、甚大な被害を受けた常磐線。
線路などのインフラの復旧が終わっても、
福島第一原子力発電所の問題が立ちはだかり、
そのすぐそばを走る常磐線は全線開通のめどもたっていないようです。

それでも昨年は、上野から福島県広野駅までが開通しており、
今年になって2駅分北へ、竜田駅まで延伸されました。

同行してくれたTさんには、昨夏も最北限ツアーをやろうと誘っていたのですけど、
1年を経てようやく実現した次第。

まずは常磐線勝田行きで水戸を目指します。


Tさんは上野から、私は日暮里で合流。

Tさんがボックス席を確保してくれていたので、
朝からこんな感じになりました。


水戸でいわき行きに乗り換え。

わずかな乗り換え時間で、
食料などを買い足しておきます。

いわきで竜田行きに乗り換えますが、
乗客はほとんどいません。


いよいよ終点に到着です。


なにか所用があって竜田まで来ているような人は見当たらず、
おそらく我々と同じような「18きっぷ組」らしき士が数人。


こじんまりとした駅舎。


現在運行されているのは1日10本にも満ちません。


広野から竜田まで開通したのは今年6月のことだそうで、
まだ2ヶ月しか経っていません。

もちろん、最終的には全線開通を目指すのでしょうが、
このような状況で少しずつ北へ延伸していくことに意味があるのかどうか、
疑問にも思います。

出札窓口の上には空間放射線量を示すカウンターが。


帰路は竜田15:00発水戸行きとし、
その間、駅周辺をぶらついてみます。

竜田駅の北側は、もうこんな感じで草がぼうぼう。


駅のすぐ前ににもカウンターが設置されていました。

こういう数値を確認しながら生活することを望む人が、
そんなに多くいるとはとても思えません。

駅前の立派なトイレには、こんなプレートが。

原発で得たお金で建てられたものが、
今では原発のおかげでほとんど使われていません。

駅周辺だけですが、とにかく人気がまったくしないのです。


駅のすぐ近くには小学校がありました。

日曜日だったので人はいませんでしたが、
どう見ても閉鎖されています。

住宅街も静まり返っています。

ですが、家の外観が損なわれているような部分は少ないので、
住人が定期、不定期に戻ってきては手入れをしているのかもしれません。

この店は、日曜日だったから閉店なのか、
それとも半永久的に閉じたままになるのか・・・・・。


ここも商店だったのでしょうね。


「ハワイアンズ」で開催予定のアニメのイベントのポスター。

よく見たら、日付は2011年3月19日〜になっています。
つまり、こんなポスターをはがすまもなく避難せざるを得なかったのでしょう。

事前にネットでコンビニの存在を確認していたのですが、
ここは7月25日に別の場所へ移転したようです。

水戸でおにぎり買っておいてよかった・・・・・。

これから宅地を購入する人はいるのでしょうか?


このあたりは比較的高台にあって、
かなり古い家屋も残されていました。


津波の被害は少なかったのかもしれませんが、
地震による損壊は少なからず見かけました。


修理する余裕はないのでしょう。


帰りは水戸行きでした。


途中の勝田駅で、後ろ4両増結されました。

水戸からの折り返し列車では、長い編成でいわきに向かうようです。

再び水戸駅で下車し、急いで買い物を済ませ、
上野行き列車に飛び乗ります。


エキナカで購入した茨城の日本酒で、
Tさんと車内打ち上げ。

Tさんは途中柏で下車し、帰途へつきました。

長い列車旅でしたが、ご飯らしいものはおにぎり2個だけ。
途中駅ホームの立ち食いそば屋のにおいを何度もかがされていたこともあって、
自宅近くまで帰ってきてからこちらをいただきました。


今回竜田まで行ってみて、
原発によって生活を追われた人たちの問題がほとんど解決していないことを実感。
放射能被害そのものに目が行きがちですが、
事故によって「住めない地域」ができてしまうという現実は、
原発リスクの最大のものではないでしょうか。

蛇足ながら、簡易測定器で放射線量を測ってみました。
まずは竜田駅。

そして東京都内の自宅。

この数値がどれだけ健康に影響があるのかはわかりませんが、
原発周辺がまだこれだけ高いということは確かです。

10:44 日本の鉄道 comments(2) -
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10:44 - - -
comment
>かずぼんさん

コメントありがとうございます。
おかげで、楽しいながら、いろいろなことを考えさせられる旅行になりました。
From. ナローボーター at.2014/10/01 01:34
さすが、きちんとしたレポート。
行ってよかったです。
From. かずぼん at.2014/09/02 12:36









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